あたしは
槙原結華。




高1。


家はお母さんとあたしと弟の
いわゆる母子家庭。


弟の名前は
中澤廉。



あたしと廉は名字が違う。



そんなに深い事情は
なくて
どちらとも相手と死別して子連れだった
お母さんと廉のお父さんが
恋に落ちたわけ。



でも、廉のお父さんが病気ですぐになくなって
しまって。



廉は天涯孤独に。



結婚はしていなかったけど
廉もまだ小5だったって事もなって。



お母さんも‘貴博さんの子供なら何人でもいけるわ!!’
っていうからあたし達が
一緒に暮らす事は
あっという間に決まった。


当時あたしは小6だったけど
その意味は
理解できた。