「アクアは暴言を吐いても美しいですから」

ぶるっとアクアは震える。

「王子キャラでしゃべんなっ!!鳥肌が立つ」

「ははは、相変わらずひでぇ言われよう」


けなされているのに他人事のように笑う王子をアクアは呆れて眺めた。


「なんで怒んないの。早く怒ってどっか行っちゃえばいいのに」


すると王子はすっとヒレを動かし、アクアに近づいた。

アクアははっとして逃げようとするも、間に合わない。


王子の手はアクアの腰、肌とウロコの境目に回された。


「それは俺がまだアクアを手に入れてないからさ。アクアを手に入れるまでどこまでも付きまとってやる」

手をアクアのあごにあて、そうささやく王子に不覚にも顔が赤くなった。