泣きながら笑うきみの瞳は

キラキラと輝きはじめた

「小さい頃ね

ひらひらと落ちてくる

桜の花びらを

つかまえることができると

願い事が叶うって

お母さんが言ってた」

きみはポケットから

白い小さな箱を取り出した

「拓哉、今日はね

この箱にいっぱい

桜の花びらををつかまえて

帰りたいの!

手伝ってくれる?」

そう言うか言わないうちに

きみは花びらを

追いかけはじめた