そして1年が過ぎた



病院の待合室で僕は静かに待った

「何だかこの頃、調子がいいの」

君のそんな言葉を信じて

ふたりでこっそり受診した

「桜の花びらの願い事・・・

もしかして・・・

本当に叶っていたら・・・

どうしよう・・・」

君の目は真剣だった

僕も信じたかった

震えながら病室に入って行く

君の後姿を

祈るような気持ちで

見守った

「長いなあ」

僕はあまりの緊張に疲れてきた