「それ、俺のなんすよね。」



この声は……!!!



涼ちゃん!



「おぉ、涼介!久々だな!」


「久々に会ったと思ったら…。俺の私物と知ってて手ぇ出すなんてひどいじゃないすか。」




…私物



あたしを文房具とかと一緒にすんな!



といいたいけど、そんなふうに言ってくれたことが嬉しい。




「まだ未然♪」



その男の人は両手の手のひらを涼介に向け、降参のポーズをしながらにっこり笑った。




「俺の中学んときの先輩。」



涼ちゃんはあきれながら笑ったあと、あたしにその人を紹介した。