涼ちゃんはあたしのドキドキをわかってて、


わざと耳元で話す。



「星、きれいだね。」



「う、うん…」


せっかく空には満天の星なのに、



それを見に来たのに、



それどころじゃないよ…!!!



でもずっと意地悪されるのもやだー!!


って思ってあたしは普通に話し始めた。



「涼ちゃんは、小さいとき、どんな子だったの?」



「ん?んー、そうだなぁ。……昔からクールなナイスガイ。」



「自分で言っちゃうんだ。」



あたしの言葉にクスっと笑って、


「じょーだん。ふつーじゃん?べんきょーもそこそこ、スポーツもそこそこ。」



でも、莉緒からは、勉強もスポーツもできて、サッカー部でモテまくってたって聞いてる。



「うそばっか。勉強もできたし、スポーツもできてサッカー部エースだったんでしょ?」



「俺さ、謙虚だから。」


いたずらな声で涼ちゃんが言った。