浮気心に春爛漫

カチャン…


シートベルトを涼ちゃんがはずした。



涼ちゃんと二人でドライブ。



そりゃ付き合ってるという肩書きはあるけど、



まだ何もかもがどきどきして、


シートベルトはずしただけでそわそわしちゃうよね。




「…ふぅ」



涼ちゃんはドアを開けて浜辺にでた。




あたしも後を追って車をでた。



「…ここ。」



小さなベンチがあって、涼ちゃんはベンチをまたいで座った。



で、自分の前のスペースをポンポンとたたいた。




そこに座れって!?



その至近距離で!?


あなたの前に!?



後ろから抱きしめられる体勢だよね!?




あたしがいろいろ考えながらゆっくり近づくと、

あたしの手をぐいっとつかんで引き寄せた。