「奈々子…?」


あたしは泣きながら

奈々子に腕を引っ張られながら

頭の中がぐちゃぐちゃだった。



記念日って…



記念日なんか自分から祝ってくれたことなんて一度もないのに。


記念日でしょって言っても、毎日楽しいからいいじゃんって



そういう日を大事にするようなタイプじゃないと思ってたよ…。





違うんだね。




あの子には、自分から言うほど。



あの子との記念日は大切なんだね。




あたしってなんだったんだろ…。







「倉木君!!!」