あたしとは一緒に座れないけど、


あの子とはあんな楽しそうに勉強するんだ。




2ヶ月って…テストの少し前…。



あの頃から毎日のようにバイトに行ってたのは…

ううん、違うね。



バイトだってあたしに言ってたのは。



あの子。





テスト直前であんなにすごく優しかったのは。




もうあたしが1番じゃないことへの罪滅ぼし。




突然あんなにあたしと毎日勉強してたのは。




別れ話を切り出したかったから。




そういうこと…か…。




すべてがするするっと繋がった。





悲しい糸で。




あたしは本だけ返して図書室を出た。






でも学校を出てから


涙が止まらなくって。




奈々子が待ってるのに、


走れなかった。



ゆっくりゆっくり、



涙がこれ以上こぼれないように。




歩く震動が、



心にまで響いて痛くて。



そおっとそおっと



ゆっくり歩いた…。