「鍋の味を、2種類から選んでいいからね」


修ちゃんはメニューを持ってきてくれたの。





なんだかあたしはうきうきしちゃって



「じゃぁさじゃぁさ、あたしが1個好きなの選ぶから、涼ちゃんも1個選んで、鍋が半分になってるこれにしようよ!」



「ぉ、いいよいいよ。じゃどれがいい?」




あたしたちが和気藹々と話してるのを見て



「なんだお前ら。気持ちわりーな。カップルかよ」


って修ちゃんがチャカしたら。




「ん?まーね。」





涼ちゃんまでそんなこと言ってるから。




恥ずかしいけど嬉しく思っちゃったよ。




んで、びっくりしたのは店を出る時!



「じゃ」



そう言って修ちゃんは店の扉を開けてくれたんだけど…



ちょっとまってよ…



「え!?お金は?」



「いいって。店長いねーし」


じゃぁなって扉しめちゃった…


「いいのかな…」


何回もお店を振り返っているあたしに、


「いいんじゃん 修から誘ってくれたし。
ノートのお礼になったとは言い難いケド」



涼ちゃんはそう言ってクスっと笑うと運転席に座った。