「あっ、翔太だ」



下駄箱で靴に履き替えている翔太くんに大喜が駆け寄る。



予想外の遭遇に私の胸は高鳴る。



あれから、
まともに話していない。


何て声をかければいいか分からない。



不意に、
翔太くんと目が合った。


ごくんっと唾を飲む。



そうだ。



友達なんだ。



今普通に話さなきゃ、
もう友達にも戻れない気がする。



「今帰り?」



動揺しちゃいけない。



なるべく普通に。



「ああ」



「そっか。
部活お疲れさま」



にっこり笑い、
私も靴を履き替える。