「つまんない~」 少女が両腕をあげ、言う。 「何がだよ」 しょうがないといった風に隣の席の少年が尋ねる。 「だって、見てよあれ」 「ん~?」 少女は人差し指をたて、ホイホイホイと何人かを指差した。 いかにも恋してますって子や彼氏とイチャイチャしてる子。 恋してる女の子はなんだか可愛くて羨ましい。 「翔太はあれを見て何も感じないの?」 「別に。ってか逆に、純歌はあれから何を感じるわけ?」