とにかく、
彰は男の俺から見てもかっこいいわけだから、
純歌が惚れてもしかたねえ。
けど……。
授業が始まり隣に座った純歌を見る。
諦めたくねえ。
俺の視線に気づいたのか、純歌がこちらをむいた。
「なに?」
いつもより大分小さな声をだした彼女。
その小さな声をも奪いたい。
俺は急いでノートを一枚破り、
大きな字で文字を書き、持ち上げた。
「お前なんかみてねえよ、ブース」
そう書かれた紙を見せながら舌をだす。
彼女の顔がみるみる真っ赤に染まる。
「なによそれ!!」
ガタンッと立ち上がり、皆の視線が純歌に向かう。

