「ただいま〜」 愛莉亜は鍵を開け、 家に入り、さり気なく言う。 「誰かいるのか?」 「いないよ。 一人暮らしだけどこれだけは癖で…」 愛莉亜らしいような気がした。 「その辺に座ってテレビでも見てて。 急いで作るから。」 俺は言われるがままにリビングのソファーに腰をおろし、テレビを付けず辺りを見回していた。 特に何もないシンプルなリビングだな。 たぶんいるものは自分の部屋か。