「命の恩人!?」

2度も連続で驚いているカノンに俺は、今までの成り行きを話した。

それを聞いた彼女は「覚えてない!」と顔に、抗議の色を浮かべる。

「ま、いいや。じゃ、俺もう行くから。」

「あっ、ちょっ・・・。」

ゆっくり立ち上がり、学校へ向かって再び歩き出した俺は、「うーん」と悩んだ。

さて、これからどうするか・・・・・・。

とりあえず今は、カノンが見せてくれたあのネックレスについての確認がしたい。

だけど。

問題が発生してしまった。

俺はアイツが幼なじみのカノンってことを知っている。

一方向こうは俺がケイということを知らない。

結果、ネックレスを見せてもらう事が難しくなるっていう・・・・・。

急に「昨日のネックレス見せてくんない??」的なこと言ったって怪しまれるだろうし。

カノンから見た今の俺は、「嫌な奴」みたいな感じだし。(さっきの会話からして。)