Secret Prince

「それで?
 ……学校の方は、どんな感じ?」


つまり、獲物がどこにあるのか分かったのか、っていう意味の質問だろう。
































「それは、……まだ分からない。
 何せ、聞いた話では至宝だからな、……一筋縄ではいかないと思う。
 だが、俺としては、雨宮が、……いや、ある程度の目星はついている、と
 言った方が良いか。
 ……あ、勿論、まだ確証はないけどな?」


俺は、ポツリポツリと、言葉を紡いでいった。
今日一日で分かった事を、冷静に分析しながら。



































俺の今回の獲物は、通称、ブルーマリンという、全てが謎に包まれた至宝。
ブルーマリンという名前だが、本当に青いのか、どんな色をしているのか、
そもそも、名前からは特定のしようがないから、
宝石なのか、どんな形をしているのか、誰が保持しているのか、
どんな風に隠されているのか、まだ、現時点では、何も分かっていない。
何故、これを盗む事になったかは、俺も知らされていない。
おそらくは、総統しか知らないのだろう。
ただ、前々から、何かがあると、まことしやかな噂となって囁かれている、
つまりはここ、私立菩提樹学園に、今回、俺は、潜入と、あわよくば、
獲物の奪取のため、やって来たんだ。