Secret Prince

どうも、社長から見ると、俺という存在は、
その辺の下手な女よりは、よっぽど女らしく、
かつ、綺麗の部類に入るらしい。
・・・・・・・俺には、全く理解出来ないけどな。
というわけで、愛里としての俺は、
男じゃなくて、女、ってわけだ。


























「まもなく、メイクの方、仕上がりますので、
 もう暫くお待ちください。」


俺専属のメイクの人が、焦っているように見える。
まぁ、凪の方は、ほんのちょっと手を加えるだけだから
すぐだったんだけど、俺の場合、主としての仕事は歌手な上に、
女になりきるから、すなわち女装という事になる。
そんなわけで、そこそこ時間がかかるんだ。































「・・・・・・・大変、お待たせいたしました。
 それでは、愛里様、NEO様、此方へどうぞ。」


数人のスタッフさんが、俺達を案内してくれた。
前を歩いていた凪が、振り向いて「良いんじゃね?」とか
言ってきたけど、背後から思いっきり膝カックンを仕掛けて
黙らせた。
その時に見せた絶対零度の微笑みは、さながら、
とある会社の女社長並みに、凄惨なものだったらしい。