「そういう事でしたか。
 ・・・・・・・・・なら、お言葉に甘えて、
 俺の使命を全うさせてもらいますよ。
 この時間からは、完全にいなくなってしまいますが、
 御用があれば、何なりとお申し付けください。」



俺は、そう言って、自己紹介用の名刺を渡した。
・・・・・・・・といっても、これはモデル用だけどね。
Eメールアドレスや、俺専用の楽屋の場所を記した、
俺仕様に作ってもらった。
それを受け取った総統は、フッと微笑んだ。






























「あぁ、分かった。
 ・・・・・・・・それじゃあ、当分はおさらばだな。
 俺達は、いつでも待っているから、
 ・・・・・・また気の向いた時にでも、戻って来い。」



いつものような意地の悪い微笑みじゃなくて、
本当に、心からの優しい微笑みだった。
・・・・・・・正直、初めて見たかもしれない。































・・・・・・・・・・貴重な物見れたな。
そう思いながら、俺は、後ろ手に、ひらひらと手を振りながら、
その場を後にした。