「あ、藍斗だー。
 さっきぶりだね、でも、……会いたかったよ……。」


見ると、悠里が椅子に座っていた。
つうか、……お願いだから、そんな可愛い顔して「会いたかった。」なんて、
……お願いだから言わないでくれ。
本当、無自覚っていうのは恐ろしいな。




























「悠里、……お前ってさ、本当、可愛いな。
 押し倒して、意地悪してやりたくなるよ、……かなり本気で。」



そう言ってやると、悠里は、不思議そうに俺の表情を窺ってきた。
あー、自覚してないんだな、やっぱり。
つまりは、かなりダイレクトな表現なのに、意味が理解出来ていない、……と。
こんなとこに、こんな可愛い小動物がいたら、……襲われちゃったりするのかな。
俺には、理性があるからまだ大丈夫だけど、汚れた野獣共には、
そんなものを期待しない方が賢明だろうからな……。