「だ・か・ら、名前だ、名・前。」




「はっ、はいいいいいいいい!
 僕は、狩野結城(カリノ ユウキ)といいますっ!」






























結城、・・・・・・・・か。





































「んじゃ、結城、俺はもう行くわ。
 ・・・・・・・・・これからよろしくな?」




俺にしては、極上の微笑みを浮かべる。
・・・・・・・・反応がなく呆然としているのが
気にかかったが、気にせずに、その場を後にした。






































「・・・・・・・格好良いな・・・・・・・・・。
 これから、頑張らなきゃ。」



誰もいなくなった屋上で、ポツリと呟いた結城の声は、
誰にも届く事なく消えて行った。