Secret Prince

これは、普通は断るべきなんだよな。
ましてや、ノーマルは、ここでイエスなんて
言わないよな?
































「気持ちは嬉しいんだけどね。
 僕と関わると、ろくな事がない。
 せっかく、そんなに可愛い顔してるんだから、
 そんな顔に傷をつけたくはないんだ。
 ・・・・・・分かるかい?」




俺は、自分でも驚くほどの穏やかな口調で、
優しく、相手を宥める。
俺よりも少し小柄だったから、軽く屈んで、
目線を合わせて、じっと見つめながら
語りかけてやる。
そしたら、その子は、茹でダコみたいに、
耳まで一気に朱に染めた。






























俺からしたら、今日初めて会ったような、
見知らぬ生徒Aだからな。
そんなにも一方的に言い寄られたところで、
俺は簡単に靡いたりはしない。