俺は、そいつらの方をじっと見つめる。
勿論、無自覚なわけじゃないから、ありったけの色香を
込めて。
そしたら、皆が皆、かぁっと頬を朱に染めて、
一斉に我に返ったかのように、食事を再開し、
徐々に会話も戻ってきた。

























「はぁ、・・・・・・・・・・・藍斗、・・・・・・
 ・・・・・・そうやってるから、人が惹きつけられて
 くるんだよ。
 無自覚じゃないなら、そこんとこわきまえた方が
 良いぞ?」




「はぁ!?
 いやぁ、だってさ、あまりにも沈黙が重々しかったから、
 つい、いつもの癖でやっちまうんだよ。」






























だってさ、黙り込まれたら、それこそ、どうしたら
良いんだよ。
何か、今までの経験上、沈黙には、
色香を込めた目線で返せば、何かしらの反応が
返ってきたからさ。