「はぁ、・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・。」





先輩は、荒くなった息を整えながら、
後始末をしている。
俺は、どうしたものかと、ドア前で佇んでいる。
このまま、帰っちゃって良いのかな?
・・・・・・・いや、良いよな?

































「それじゃあ、俺は、これで帰りますね。
 今日は、なかなか楽しかったですよ?
 また会える日があれば、お相手して差し上げますよ。
 俺みたいな平凡で良ければ、の話ですが。
 もう、俺の声の効き目も切れたでしょうから、
 あとはよろしくお願いしますね。」





俺は、そう言って、音楽室を後にした。