「……ふふ、やっぱり、君は面白い人だ。
 久しぶりに、退屈しないかもしれない。
 同じ日常の繰り返しほど、つまらないものもないからね。
 それに、もしかしたら、君は、……僕達の、探し求めていた人かもしれない。
 ともかく、ま、……僕を楽しませてね?」



彼の瞳が、探るような瞳から、獲物を捉えたようなそれに変わった。
甘く見たら痛い目に遭いそうだなと、心の中で思いつつ、俺は、
この人と似てる所があるのかもしれない、……と思った。

































「楽しませてあげられるかは分かんないですけど、……ま、こちらこそ、
 ……よろしくお願いしますね?」


唇には、毒の微笑みを添えて。
薔薇の花は美しいけど、同時に、棘もあるって事、……忘れないでね?









「ふふ、それじゃあ、……とりあえず、郁斗を起こそうか。
 こいつ、身長が無駄に高いし、大柄だから、結構、……場所取るでしょ?
 それに、もうすぐ晩御飯だしね。」



今、……何気に毒吐きましたよね、先輩?
確かに、ほんの少し、いや、結構、部屋が狭く感じるけどね。
つうか、……もう、そんな時間なんだ。
さぁ、……楽しい楽しい、ゲームの始まりだ。