「分かりました。
 それでは、すぐに迎えに行きますので、その場で少々お待ち下さい。」


業務的な口調で、至ってシンプルに言い終えると、インターホンは切れた。

































……まぁ、こんなあてつけに気付くわけないか。




































そんな俺は、インターホンの先で、小さな悪意が芽生えている事を知らない。
4つのパズルが組み合わさって、深く、深く、絡み合っていくのは、もう少し先のお話。
革命の日は、終焉と始動の時。
その日は7月7日、……七夕の日、不気味に輝く赤月の下で、誓いは交わされる。
そして、新たな物語が始まる事を、この時の俺は、いや、……俺達は、
まだ知らなかった。