~藍斗side~










【藍斗が知るには、・・・・・・まだ早いよ。】


























人格を入れ替えた時に、一言だけ、少し寂しそうな口調で
言っていた。
何故か、今回は、ビオラの言っている事や、している事が、
途切れ途切れじゃなくて、ダイレクトに伝わってきたんだ。
しかも、その内容が、あまりにも衝撃的すぎて、
思わず聞き入っていた。




























目覚めた時には、悠が心配そうな表情をしていたから、
本当は、今すぐにでも誰かの温もりに縋りつきたかったけど、
わざと笑顔を作って、その場を後にしたんだ。
だって、そうでもしないと、耐えられない気がしたから。
雅先輩も、俺をじっと見つめていたが、
何も言う事はしなかった。
深く問い質さない辺りは、俺も見習わざるを得ない。