俺は、内心自嘲しつつも、はっきりと言い切る。
だって、こんな風にしか、俺は、藍斗に、
愛を伝えられないんだから。
しかも、藍斗が、本当の所は、俺の事をどう思っているのかも
分からない。
頼りない綱渡りだけど、藍斗の事になると、
いつも俺は弱気になってしまうから。




























「・・・・・・・・ぅ、・・・・・・・・・・・っ・・・・・・・
 藍斗は、今はまだ弱いが、いつかきっと分かってくれる。
 だから、・・・・・・・・っ、・・・・・それまでは、
 俺達『四光』は、アイツを待ってやらなければならない。
 ひ、・・・・・・・・っぁ、・・・・・・・だから・・・・っ、
 ・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・っ・・・・・・・。
 ・・・・そっか、アイツがこの学園でのびのびと生きて、
 優しさと強さを身につければ、どうにかなるって事か。
 ふうん、そういう事が結果的に目的なのなら、
 これを渡す。
 ただし、悪用はしないでくれ。
 ちなみに、今日は、定例会議の日じゃない。
 俺が通りかかったのは、偶然だからな。
 ・・・・・・・・・・・・・まぁ、・・・・・・アイツの事は、
 お前に任せる。
 来るべき時になったら、話してやれば良い。
 俺達の事も、自らが負っている使命も。
 そして、アイツが選んだ道に、お前は従えば良い。」







最初は、息も絶え絶えな感じだったけど、途中から、
冷静さを取り戻して、独特の声色と話術を使いこなしてきた。
『新緑の剣』は、切れ味が良いと共に、『紅き涙』とはまた違う、
独特の雰囲気を醸し出す。
そして、それに呑まれていく。