Secret Prince

そう言いながら、俺は、ゆっくりと手を伸ばし、
雅先輩の頬に触れる。
色白な肌は、媚薬が効いているのか、ほんのりと
上気している。
誘惑以外では、あまりそういった事に興味のない俺が見ても、
なかなか煽情的な光景だった。





























しかし、返ってきた返事は、予想外の言葉だった。
































「・・・・・・・・・、悪いけど、そういうわけには
 いかないね。
 何が目的かは知らないけど、そう簡単に鍵を渡したら、
 学園の治安にも関わるじゃないか。
 これでも、副会長だから、いくら同じ寮の後輩でも、
 容赦は出来ない。
 どうせ、質の悪い薬でも嗅がせてくれたんだろうけど、
 その程度じゃ、俺は折れないよ。」