そんな悠里を見た俺は、いたたまれなくなって、だが、この温もりを離したくはなくて、
……だから、優しく抱きしめた。
壊れ物を扱うように、丁寧に、……決して傷つけないように。






「ずっと、……こうしていたいかも。」


思わず零れた本音。
偽りなんかじゃない、本当のキモチだと思う。
本心を偽るのが上手い俺でも、これが俺の本音なのかもしれないって事は、
何となく分かる。















「藍斗の腕の中、…………とっても気持ち良い。
 僕も、……もう少しだけ……。」


そう言って、悠里は、うっすらとはにかんで、瞳を閉じた。