Secret Prince

~ビオラside~






「ねぇ、あんまり、俺の大切な藍斗を怖がらせないで
 ほしいんだけど。」



藍斗だったら、こんな事絶対言えないだろうから、
俺が代わりに言ってあげる。
案の定、総統は、嫌そうな表情をしてる。
隠してるんだろうけど、俺にはバレバレだよ?


























「その様子だと、藍斗とのコンタクトの取り方も
 分かったみたいだな。」



総統の、やけに通る声が響く。
俺も、知らず知らずのうちに、気圧されてしまいそうな
圧倒的な存在感。




























「ふふ、これで、俺は、あんたから、大切な藍斗を
 守れるって事だ。
 連絡の取り方が分かれば、あとは、人格を入れ替えれば、
 それで終わりだからな。」



精一杯の強がり。
詭弁も良い所だけど、総統は、それをしっかり見抜いてる。
でも、あえて、見ないふりをしてる。