そこには、向かいのソファに座る総統の姿があった。
悠然と、そこに佇むその姿に、思わず息を呑む。
























「んぁっ、申し訳ありません、総統。
 つい、瞼を閉じたら、眠くなってしまいまして・・・・。」




驚きすぎて変な声が出たのは、寧ろ見逃してほしい。































「あぁ、大丈夫だ、気にしなくても良い。
 わざわざここまで来てくれたんだ。
 そんな事に思い悩む必要はない。」



そう優しく語りかけてくれる総統の声が穏やかで、
再び睡魔に襲われそうになった。
・・・・・・・・が、流石に次はないだろう。
そう思った俺は、ソファに腰掛け直し、ゆっくりと向き直る。