総統は、事務の仕事でもこなしていたのか、
書類に目を通していたようだが、俺に気が付くと、
入った所でどうしたものかと迷っている俺に、
スッと手招きをしてきた。
どうやら、こっちに来いという事だろう。
俺は、妙に緩慢な動作で、ゆっくりと進み出る。

























「まぁ、緊張してるだろうから、そこのソファにでも
 座ってくれ。」




そう言って、総統は、ふかふかそうなソファを指差して
言ってきた。
俺は、その言葉通り、ソファに腰を落ち着かせ、
思わず、その柔らかさに、ゆっくりと瞼を閉じた。




























(ビオラ、これはどうしたら良いんだろう。)



【んー、何か嫌な予感がするんだよね。】


(ぁ、やっぱり、ビオラもそう思ったか?)


【空気が異様っていうかね、総統だけに相当雰囲気は凄いと
 思うけど。】