「何か、恐怖っていうよりは、寧ろ、従いたくなるような、
 そんな雰囲気だった。
 口元を歪めて、・・・もう、俺でも、あんな微笑み方する奴、
 見た事ねえよ。
 不気味通り越して、神聖、っていうか、・・・・・・・
 今になっても、まだ微妙に震えが止まらねえくらいだし・・・。」




そう言っている悠の身体は、まだ小刻みに、カタカタと
震えている。
ビオラ、・・・・・・・・・何やらかしたんだ・・・・。

























「そっか。
 悪いな、ビオラも悪気はなかったと思うし、
 それに、俺の事大事にしてくれてるから、文句も
 言えねえんだよな。
 ま、これからは、あんまりビオラに負担かけないように
 していくつもりだよ。」




そう言って微笑んでやると、悠は、幾分かホッとしたような
表情を見せた。



























「本当、般若も真っ青の形相だったから、かなーり、
 怖かったんだよ。
 藍斗が無理するのは耐えられないけど、ビオラが出てくる事に
 なったら、もっと耐えられないから、助かるよ。」



苦笑気味に、悠はそう言った。