Secret Prince

そんな俺を見て、何を思ったか、藍斗は、
スッと俺の額に手を伸ばしてきた。




「ん、どうした、・・・・・・・熱でもあるのか・・・?」





俺を気遣うように、そう言いながら。
その声は、甘く、俺の耳を震わせる。
ちょっと待て、俺、熱はないんだが。
そんな、顔赤くなってんのか?
藍斗の背後で、ビオラがくっくっと肩を揺らして
今にも爆笑しそうな様子が目に浮かぶ。
どういう事だ、・・・・・・・・・・・・・・これは、
ビオラの仕業、・・・・なのか・・・・・・・・?





























「・・・・・・・・・・・・っ、藍斗、何で、
 そんな、・・・・・・・可愛くなってんだよぉ!?」




俺は、こう言うしか出来なかった。
いや、だって、・・・・・・・・・・・変わりすぎだし。
大分、声が裏返ったが、もうこの際、気にしちゃいけないと
思う。


























正確には、可愛さだけじゃなく、男としての格好良さや
凛々しさも倍増、・・・・・・・・・いや、数百倍に増えてる
気がした。