「藍斗、・・・・・・・・・・藍斗・・・・・・。」



あぁ、これは、悠の声だ。
ビオラの言った通りだったな、もうすぐ起こされちゃうって。
でも、目覚めは酷く清々しくて、そんな目覚めなら、
俺は、悪くはないって思う。




































俺が初めて、ビオラに出会った夢。
きっと、一生忘れる事のない夢。
初めて、ビオラと触れ合った夢。
ビオラの心を垣間見たような気がした夢。
どこまでも続く、ラベンダーの園が、
降り続く小雨が、深く立ち込める霧が、
酷く印象に残る、そんな夢。































「ん、・・・・・・・・・・おはよ、・・・・悠。」



俺が、閉じた瞼を開け、ゆっくりと悠の方を見ると、
何故か、頬を朱に染めていた。
熱でもあるのか、・・・・どうしたんだろう。