Secret Prince

「俺、・・・・・・・もっと強くなりたい・・・・・。」




「どうしたの?
 急に、強くなりたい、なんて。」




「ビオラに今まで無理させてきた分、これからは、
 俺が頑張るから。
 だから、・・・・・・・・・むやみやたらに出てきて、
 これ以上、・・・・傷つかないでくれ・・・・・・・。」




「ふふっ、僕、藍斗を守るためなら何だってしちゃうからね、
 ・・・・・・・・だから、そのお願いは聞けないけど。
 でもね・・・・・。」




「でも、・・・・・・・・・・・?」




「藍斗の成長を見守るぐらいなら、僕にも出来るよ。
 何か、辛い事あったら、僕の所においで?
 絶対守ってあげるから、・・・・・もう、離さないから。」































その言葉だけで嬉しすぎるんだよ、俺には。
全く、・・・・・・・どうしようもないくらい優しい相棒を、
俺は持ったんだな。
俺は、ビオラの腕に抱かれながら、ぼんやりとそんな事を
考えていた。