「ねぇ、こんな所でうだうだやってても、
 仕方ないよ?
 さっさと突破したいんだけど。
 僕も、そう長く、出ていられるわけじゃないし。
 今の藍斗に無理はさせたくない。
 まぁ、どう考えても、原因は僕にあると思うんだけど。
 とりあえず、・・・・・・・行かない?」





ビオラはそう言うと、俺の返事を聞くまでもなく、
一人で歩き出した。
俺は、慌てて、それについて行く。




























ある地点で、ビオラは、ピタリと止まった。
「どうしたんだ?」と聞くまでもなく、
ビオラはゆっくりと振り返り、そして。

































「ん、ここからは、どうやら、足場を選ばなきゃ
 いけないみたいだね。
 悠、僕が歩いた後をついておいで?
 間違っても、一個でもズレたりするなよ?
 僕まで巻き添え食らうの、嫌だし。」



ね? と、念を押すように、小首を傾げて、
ビオラは言ってきた。
俺は、コクリ、と頷く。
それを確認すると、ビオラは、さっさと歩き出した。