「・・・・・・・・ぅ・・・・・・・・・・。」



俺の脳裏に、黒い何かがよぎる。
その何かは、徐々に、俺の心の中を埋め尽くしていく。
































「悠、・・・・・・・・・俺、・・・・・・・・・
 ・・・・・・・怖い・・・・・・・・・・・。」



声も、自然と弱々しくなってしまう。
悠は、心配そうな表情を、俺に向けてくる。
































「落ち着け、大丈夫だから。
 ほら、・・・・・・・・良い子だから、・・・・・・
 冷静になるんだ。」



悠の優しい声も、今の俺には、気休めにもならなかった。
その声は、俺に届く事なく、薄暗い闇の中へと
消えて行った。


諭すように、あやすように、俺を抱きしめてきた。