口の中に広がるのは、仄かに甘く苦いチョコの味。
これが朝御飯なのか? と思いつつも、
俺は、そのチョコを味わっていた。
キスの味は、きっと、もっと深くて、もっと甘くて、
苦しいんだろうな、と思いながら。





























「俺は小食なんだ。
 悪く思うなよ?」


「俺も、そんなに食事摂らなくても、
 生きていける体質だからな。
 奇遇だな、悠?」


「・・・・・・・くくっ・・・・・・・。」


「ふふ・・・・・・・・・・。」
























俺達は、笑い合った。
まるで、この後起こる事を、事前に予想していたかの
ように。