Secret Prince

案の定、正体を現したパスワードは、
俺の予想と微妙に違っていた。
まぁ、流石に、そこまで単純だと逆に困るし、
そこまで侮られるのもいけ好かないし、
かといって、これぐらいなら時間をかければ
絞り込めるけど、それでも、今の俺にそこまでする気力は
到底なかったから、まぁ、安堵が一番大きかったな。






































俺は、そのパスワードを手近にあった紙にメモして、
それを服のポケットに入れて、眠りについたんだ。






































「確か、ここに入れたはず・・・・・・・・・・。」



俺は、服のポケットを探ったが、目当ての物は
見つからない。
いや、パスワードを忘れたわけじゃないから、
困りはしないけど。
何か、誰かの掌で踊らされているような、そんな錯覚に
陥ったんだ。