「ふふ、そろそろ、僕は戻らないと。
 僕が戻ったら、藍斗の意識は暫く戻ってこない。
 でも、目覚めたら、意識を失っている前後の記憶が
 完全になくなっているはずだから、あとは、好きにして
 くれたら良い。
 でも、僕としては、まだ、僕の存在を明かさないで
 ほしいな。
 この言葉の意味、・・・・・・分かるよね?」



































今の藍斗を、これ以上混乱させたくない。
暫くは、ゆっくり休ませてあげたい。
さっきの総統の話を聞く限り、具体的に、仕事ってのが
始まったら、また、藍斗が苦しむ事になるのかもしれない。
だから、せめて、束の間の安らぎを、藍斗に、・・・・・
そして、僕にも、与えてください。


































悠は、複雑そうな表情をしていたが、やがて、
コクリ、と頷いてくれた。
僕は、それを確認した上で、意識を集中させていく。