~藍斗side~



舞台は、再び、藍斗の部屋へ移る。
まるで死んだように眠り続けていた藍斗は、
24時きっかりに、目を覚ました。
まだ、ぼんやりとした頭をフルに回転させて、自分が今すべき事を思い出す。












「……あぁ、ミーシャに相談するんだった。」


直接、教室で話しても良いんだが、誰かに聞かれる危険性もある。
怪盗稼業は、大前提として、秘密主義というのがあるから、
その面に関しては、最大限に配慮しておかなければならない。































俺は、小型のレシーバーを取り出し、スイッチを入れ、
もう一つのそれの持ち主に向かい、極力小声で語りかける。



「本当は、俺一人でやるつもりだったが、俺にも予想外な展開に進みそうなんだ。
 悪いが、……協力、してくれるか?」