Secret Prince

そんなわけで、俺達が来たのは、先程も拉致された森の中。
まぁ、正確には、拉致されたんじゃなくて、
売られた喧嘩を買っただけ、なんだけどな。
幸い、さっきの奴は、もうどこかへ行っていて、
見事なまでに無人だった。
いや、人気がないのは分かるけど、木々が風にそよがれる音しかしない。
あとは、……一定時間ごとに紡がれる、お互いの、吐息。
































「ここで良い?
 ……何か、嫌そうな表情しているのは、俺の気のせいって事にしとくよ?」



何か、もう、コイツ、俺の意見聞く気ねえんじゃん。
くくっ、…………上等だ。
つうか、俺は、お前の生意気さが気に入ったんだ。
そう簡単に、……負けてくれるなよ?































「今更、後悔すんなよ……?」


俺は、挑発的な眼差しと口調を投げかけた。