Secret Prince

「ふふ、そこまで言ってくれるって事は、もう、分かるよね?
 どうやら、俺、スポーツにおいても、負けるのが大っ嫌いなんだよね。
 このまま、俺の素顔を見破られた、それだけで、
 俺が、はい、そうですか、……なんて、あっさりと言うと思う?」
 



俺の左胸に、ふわりと手を当てて、下から見上げるような上目遣い。
……だが、その瞳に宿るものは、決して、服従じゃない。
寧ろ、征服したい、というような、明確な意思。
声のトーンも、先程までよりも低く、重く、なっている。
































「あいにく、俺、ヤるのは、さっきので、もうこりごりなんだ。
 だから、……別の事で良いか?」


本当にうんざりした。
中途半端なやり方の上に、弱すぎた。
あんな奴を屈服させたところで、俺は、到底、満足なんか出来ない。
俺が征服したいのは、寧ろ、今、俺の目の前にいるような奴。
反抗的で、俺みたいに仮面を被っていて、中身が酷い奴。
だが、本当に、今日は、ヤりたい気分じゃねえ。