俺は、何度も、微妙に顔の角度を変えてはキスを繰り返し、
気付いた時には、相手がギブアップ寸前のような表情をしていた。
それを見越した俺は、片手で腰を抱いたまま、反対の手で、
スルリと椿の頬をゆっくりと撫で、甘ったるい声で囁いた。
「まぁ、もう、お前が俺を堕とす事は、この状況からは不可能だろうが、
この勝負の決着は、俺が堕ちるか、お前が堕ちるかのどちらかだからな。
……さて、まだ続けるか?」
要するに、今、中途半端な状態で終わって再戦の機会を窺うか、それとも、
潔く、最後まで堕ちていきたいか、という事を、暗に問いかけた。
俺からすれば、もう、完全なまでの興醒めだから、
かなり投げやりな口調になっていただろうが、せめて、最後ぐらいは、
奴に決めさせてやっても良い。
そんな思いで、俺は、聞いた。
はっきり言って、同情以外の何物でもない。
気付いた時には、相手がギブアップ寸前のような表情をしていた。
それを見越した俺は、片手で腰を抱いたまま、反対の手で、
スルリと椿の頬をゆっくりと撫で、甘ったるい声で囁いた。
「まぁ、もう、お前が俺を堕とす事は、この状況からは不可能だろうが、
この勝負の決着は、俺が堕ちるか、お前が堕ちるかのどちらかだからな。
……さて、まだ続けるか?」
要するに、今、中途半端な状態で終わって再戦の機会を窺うか、それとも、
潔く、最後まで堕ちていきたいか、という事を、暗に問いかけた。
俺からすれば、もう、完全なまでの興醒めだから、
かなり投げやりな口調になっていただろうが、せめて、最後ぐらいは、
奴に決めさせてやっても良い。
そんな思いで、俺は、聞いた。
はっきり言って、同情以外の何物でもない。


