Secret Prince

俺は、それらをぼんやりと聞き、適当な相槌を返しながら、
不意に、少し俯いて、不気味なまでに妖艶な笑みを浮かべ、ポツリと呟いた。




「ふ、……俺にあんな真似した事、……後悔させてやるよ。」





その言葉は、誰にも聞こえる事なく、周囲のざわめきの中に消えていった。
仕事以外にも、色々と楽しみがあった方が、やっぱ、……精神的には良いだろう?
それらを総称して、愉しい饗宴、と名付けてみようか。
……なんて事も考えてみる事が出来る。
































隣の席の悠里に、半ば呆れ気味に聞いてみた。


「なぁ、……いつも、あんな感じの授業なのか?」


悠里から返ってきた答えは、こうだった。



「藍斗にとっては、きっと退屈なんだよね。
 まぁ、僕もほんの少し、……だけど、数学だけは、苦手だから別なんだ。
 ……それにしても、さっきの授業の時も爆睡してたし、
 たぶん、……いつも、藍斗の言う、あんな感じの授業、だと思う。
 あ、でも、あんまり授業はサボらない方が良い、んじゃないかな。」



俺の心中を察してか、単に、俺に対しての善意の忠告のためか、
それは分からなかったけど。
おそらく、……いや、確実に後者だと思う。
悠里は、ある意味、見習えるほどの無自覚天然だから。
まぁ、そういう所も、可愛いんだけどな。