Secret Prince

同時に、俺の意識は、完全に覚醒した。
気の向くまま、自然に動き出す身体。






















「誰に許可得て、俺に触ってんだ……?」


寝起きであるからが故に、普段よりも一層低い、怒声。
かなりの俺様のようだが、この際、それは見逃してくれると有り難い。
そう言うと同時、俺は、強烈な膝蹴りを繰り出した。
風を切るように、しなやかな肢体から繰り出される蹴り。






















「……ってえな。
 つか、お前、マジで野獣なんだな。」


無傷の机とは裏腹に、強烈な蹴りは春日のみぞおちに入ったようで、
しかも、吹っ飛ばされて、その身体は黒板に叩きつけられた。
御愁傷様、……なんて、内心だけで呟いてあげるとでも?
声には出さないし、心の中だけでも思ってなんてやらない。
従順な人間は懐柔して可愛がり、それが故に傲慢になってしまったら、
二度と立ち上がれないように跡形もなく抹殺する。
最初から傲慢な人間は、……言うまでもないだろう?
特に、中途半端に頭の切れる奴が、俺は大嫌いだ。
それなら、まだとことん馬鹿な奴の方がマシだ。














無知は何も知らない事。
何も知らない事は、罪な事だと思う。
だからって、中途半端に、闇に足を踏み入れた人間は、一生そこから抜け出せない。
それならば、いっその事、何も知らない方が幸せだろう?
闇に生きる人間からすれば、めでたい事だ、って一蹴するけどな。