Secret Prince

途端、俺の周りに、野次馬のように人が集まってきた。
やっぱ、変装してないからなのかな。
などと、どこか他人事のように考えてみる。
これは、現実逃避と捉えてくれても良い。
ていうか、寧ろそうしてくれると有り難い。







「栗代って、何か可愛いよなー。
 綺麗なのに、そんな感じじゃないたみたい。」


「そうそう、笑った表情とか特に。
 あ、もしかして自覚なかったりする?」


「あぁ、相沢とはまた違う雰囲気だしな、……なかなかの上玉だよなぁ。」


「俺は、カッコイイ系の方が良かったんだけど、
 栗代君みたいな感じのタイプの人も好きだよ。」


「趣味は何?
 ……てか、彼女とかいたりすんの?
 美形だから、かなりモテるんだろうけど。」


「第3寮って事は、生徒会の方々とも一緒なんだよね?
 良いなぁ……。」




色々と飛び交う質問に、俺は、一瞬、眉をピクリと動かしたが、
すぐに平静に戻り、優等生ルックで対応した。
















「可愛くなんかないよ。
 悠里の方が、僕なんかよりよっぽど可愛いよ。
 趣味は、……んー、何だろう、歌うのは好きだけど。
 カラオケとかは行かないんだけどね。
 それと、彼女はいないから。
 あぁ、……で、第3寮は、昨日聞いた感じだと、VIPの集まりって感じだったよね。
 生徒会の方々から、……もう何か、僕なんかがいて良いのかな、って思うくらい。」



控え目に微笑みつつ、俺は、全ての質問に1個1個正確に返していく。
あ、ちなみに、これ全部演技だからな?
本性は、……今までのやり取りを見てたら分かってくれているとは思うが、
……こんなのとは正反対。