まぁ、俺の変装は、カラコンに伊達眼鏡に、
ちょいちょいと、髪型を真面目っぽくしただけだから、
正直、顔に関しては、ほとんど隠せていない。
ちなみに、今の俺の格好は、茶のカラコンを入れて、
眼鏡は丸縁で、銀のフレーム。
イメージは真面目で純粋で儚げな少年、……なんてな。
あ、こんな変装じゃバレるんじゃないかと思われるかもしれないが、
俺には、もう1つの能力がある。


























それは、誘惑。
その名の通り、相手を、本来の瞳の色で見つめれば、
どんな相手でも精神力を掌握する事が出来てしまう。
そして、少し、煽情的な姿を見せてやれば、
相手は、ほぼ完全に支配されて、俺の言いなりになる。
……ってわけで、いざとなれば、これで、口封じも出来る。
まぁ、……俺は、暴力があまり好きじゃないから、
この能力は、特殊とはいえ、気に入ってはいる。
あ、ちなみに俺がするんじゃないけどな。
























「んじゃ、お前の席は、相沢の斜め左後ろのそこな。
 前の方で残念だったなぁ。」


春日は、皮肉気な笑みを浮かべて言った。
まぁ、学力に関しては、別段問題はないんだけどな。
……何だかんだで、俺は、色々と訳アリなんだよ。









ん、……てか、相沢ってまさか……?