「さ、どうぞ。」





彼に促されて、俺も足を踏み入れる。
ここに来るまでに見た他の2寮とは違って小さめだが、それでも、
丁度良い広さと、綺麗に整えられた台所は気に入った。



























俺は、ふと、忘れていた大事な事を思い出した。



「……あ、そうだ。
 僕の部屋と、一通りの寮内案内と、他の寮生の方の事を教えて
 いただきたいのですが……。」













敬語には慣れてるつもりなんだけど、何故か、この人に対して使うのは、
妙な違和感があった。
だから、ほんのちょっぴり、言い方が不自然になったかもしれない。